2023年7月29日に横浜アリーナで開催された「Genesis of New World 風の時代★夏」のセットリストとTakamiyや坂崎が使ったギター、サウンドなどを目視で確認できた範囲でレポートします。
セットリストとしては、デビュー50年イヤーを前にした最後2本のライブなのか、時間の流れや時代をテーマにした曲が多く選ばれている印象でした。着座して聴くお話も50年前にTakamiyが加入して初めてのライブの時のエピソードでした。そういった選曲やMCが本編ラストで結実しているように思います。
そして、
Takamiyの新しいギターも登場しましたが、なんと言っても坂崎がMARTIN D-28?を3曲で使用したことに驚きました。普通にレギュラーチューニングのTSKの代わりとしての登場です。黒ピックガードでしたので、坂崎のギター本に掲載されている1956年の個体とは違うD-28と思われます。
高音域のアルペジオの響きが明らかに従来のエレアコとは違っていました。しっかりした硬めの音です。ギターを替えることでバンドのサウンドを変えるという意味では、坂崎がTakamiy化してると言えます。やばいです。
真ん中の坂崎が普通のフォークギターを抱えているわけで、全体的な見た目の印象がだいぶ違います。D-28はこのイベントだけの特別な起用なのか?今後TsTやTSKのレギュラー陣に食い込むのか?気になります。
私はアコギはあまり詳しくないのでD-28かは推定ですが、坂崎がMartinのアコギを普通のアルフィーの楽曲で使用したことは間違いありません。Martin解禁です。
本編
M1 風の時代
TakamiyのギターはGIBSON Richie Faulkner Flying V Custom
坂崎のギターはTSK No.8 Aged
桜井のベースはFENDER Jazz Bass
Takamiyのギターですが、ギブソンなのにフロイドローズでEMG搭載という仕様です(カスタムショップ製)。「ステージで使える!」と思って飛びついたんじゃないでしょうか。春ツアー最後の名古屋公演でこのギターはなかったので、7月2日以降にGETしたものとみられます。
Takamiyのエレキは全部半音下げなのでフロイドローズ仕様のギターは買ったままでは使えずセットアップし直しです。(半音下げると弦の張力が変わるのでフローティングしているフロイドローズは弦高が低くなってしまいます)
M2 Beginning of the Time
TakamiyのギターはGIBSON Richie Faulkner Flying V Custom
壁際に近いアリーナ席での鑑賞でしたのでステージが遠くアコギ、ベースは確認できず。
ちなみにステージに近いパイプ椅子の席は横浜アリーナでは「センター席」と言うようです。
F#m D E、サビでAmという鉄板コード進行を半音下げで演奏するのでTsTの12弦、とナビゲーター桜井モデルと思われます。
22フレット仕様が仇となったのか、ケツのかき回しはTakamiyだけキーが違う音を出していたように聞こえました。
M3 AFFECTION
TakamiyのギターはGIBSON Richie Faulkner Flying V Custom
坂崎のギターは12弦
桜井のベースは見えず
レギュラーチューニングなのでTSKと64年ジャズベと思われます
M4 LIBERTY BELL
TakamiyのギターはFlyng Angel Fantasia
坂崎のギターはTSK Midnight NavyかTerry’s Terry No.21
オリジナル通りにAm半音下げならベースは桜井モデルか
桜井はビンテージ楽器をきちんとレギュラーチューニングで使っています。
ここでモニタに「マラカスライトを点灯してください」の表示。
言い切りの命令形です。演出上マラカスライトが必要ということでしょうか。
私は不要と思い家に置いてきました。申し訳ないです。
ここから1曲ごとに桜井、坂崎、Takamiyがそれぞれ1人ずつ可動式ステージに乗り前方へ出る演出でした。
M5 FLOWER REVOLUTION
Takamiyのギターは御神木 剣
坂崎のギターはTSK 12弦
桜井のベースはレギュラーチューニング
M6 A.D.1999 -Millennium Version-
TakamiyのギターはGIBSON Flyng V 黄色
坂崎のギターはTSK Midnight NavyかTerry’s Terry No.21
桜井のベースはNavigator Sakurai Custom
音源はAの半音下げなので、その通りの演奏ならベースは桜井カスタムのはずです。
間奏でTakamiyがなかなかのミストーンを出したように聞こえました。
こ曲も客と一体化した声出しパートがあります。
Takamiy「Wo〜」
客「Wo Wo Wo」
という出だしです。私は入れませんでしたが推定5000人ぐらいができていまいした。
声出し解禁ならではの楽曲だと思います。客の2ターン目おわりで演奏が復活するアレンジなので声出しがないと寂しい感じになりそうです。
無観客のときは坂崎がアコギで客パートを弾いていたと記憶しています(器用ですね)。
桜井が、客がいるといないでは「月とすっぴん」と言っていました。
M7 From The Past To The Future
TakamiyのギターはOOO-42
坂崎のギターはD-28
桜井のベースはFENDER Jazz Bass 1964
イントロはアコギのメロを2人で弾くので、ジャッジャーンというリズムを刻むアコギが省略されています。音源では大量に入っているコーラスも省略気味なのですが、これはこれで坂崎のボーカルがストレートに伝わるいいアレンジだと思います。Bメロの「ノートに挟んだま ま の」「信じて い た よ ね」などは複雑な譜割をシャッフル気味のリズムを意識しながらミックスボイスで歌っていて、難易度がかなり高そうです。
曲前のMCで000-42を抱えたTakamiyが「Martinをバカバカ買う」とD-28を持った坂崎に言っていました。坂崎は「000-42(キラキラで縦ロゴ)の方が値段が高い」と本気で言い返していました。子どものおやつ争いのレベルです。わざわざ台本を作ってコントをやらなくても十分なのではないでしょうか。
50年前(1973年)の5月19日にTakamiyが加入した状態で初めてライブをやったというエピソードが紹介されました。その時が初ギャラで5万円でしたが、桜井とTakamiyは金額を初めて知ったような感じでした。「1万円ももらってない」と怒ったTakamiyは「それでMartin買ったのか」と坂崎に食ってかかっていました。
ライブの場所は明学大でなく明大前と言っていたように聞こえました。大学でなく駅の明大前かと思われます。
ツアーグッズ販売促進担当営業部長によるプレゼンがありました。
部長なのか現場の担当なのかよくわからない肩書きだと思います。会社はプロジェクトスリーです。
M8 鋼の騎士Q
TakamiyのギターはGIBSON Les Paul Standerd 1959復刻
坂崎のギターはTerry’s Terry Hobo’s Special
桜井のベースはFENDER Jazz Bass 1964
M9 ONE
TakamiyのギターはDave Mustaine Flying V EXP Limited Edition
M10 The 2nd Life -第二の選択-
TakamiyのギターはESP STREAM エクシビション
坂崎のギターはD-28
桜井のベースはFender
M11 振動α
Takamiyのギターは Flyng Angel Fantasia
坂崎はハンドマイク
M12 時の方舟
Takamiyのギターは ESP Crystal Angel
坂崎のギターはTerry’s Terry Hobo’s Special
桜井のベースはFENDER Jazz Bass 1964
冒頭坂崎の短いアコギソロがありました。
M13 君に逢ったのはいつだろう
TakamiyのギターはESP Venus Angel
坂崎のギターはTerry’s Terry No.8
桜井のベースは見えず
「生まれてきたー」をエコーで飛ばしたりとTakamiyのボーカルショーのような感じがしますが、この手のテイストの曲はオリジナル通りにさらっと淡々と演ったほうが、曲自体が持つメッセージが伝わる気がします(個人的には)。
アンコール1
M14 星空のディスタンス
TakamiyのギターはESP Ultimate Arcangel
坂崎のギターは紺のTMJ-051KS
桜井のベースはFENDER Jazz Bass 1964
イントロのピアノソロが長いアレンジでした。その間に着替えでしょうか。ライブではオリジナルよりもイントロを長くする傾向があるようです。
M15 Stand Up,Baby -愛こそすべて-
桜井のベースはFENDER Jazz Bass 1964
M16 Sweat&Tears
Takamiyのギターは新スナッパー
坂崎のギターはTSK No.8 Aged
桜井のベースはプレシジョン
M17 BAD GIRL
Takamiyのギターは新スナッパー
坂崎のギターはハンドマイク
桜井のベースはプレシジョン
「プロポーズしたい🎵」で坂崎はひざまずいてプロポーズしていました。しかし、歌っているのはコーラスの下パートです。こうしてシステマティックに役割が決まっているのが彼らの魅力だと思います。
センターでハンドマイクを持って歌っている人が主旋律でないバンドはあまりないでしょう。(イーグルスやCCBはドラムが歌いますが。。。)
アンコール2
M18 ラジカル・ティーンエイジャー
TakamiyのギターはGIBSON Les Paul Ultima
坂崎のギターはD-28
桜井のベースはFENDER Jazz Bass 1964
歪ませすぎない80年台中盤のエレキの音でした。
小節の2拍目を半拍食ったところで客全員が正確に拳をあげるのが不思議です(バスドラと同じタイミング)。
声出し解禁楽曲と言って良いと思います。
これもTakamiyが「涙をふいてー」だけを歌ったあとに客が「立ち上がるのさ」と入るアレンジです。
こういった現象はライブで自然に出来上がったことが定着したのでしょうか。
SeeYouAgainもそうですが、客が歌うパートではTakamiyのブリッジミュートを生かしたバッキングが聴けます。これも意外とレアだと思います。
M19 THE WAY
TakamiyのギターはGIBSON Jimmy Page NO.1 Les Paul Custom Authentic
坂崎のギターはTerry’s Terry Hobo’s Special
桜井のベースはFENDER Jazz Bass 1964
落ちサビでブレイクが入るなどアレンジが少し違っていました。
本編でメッセージは十分伝わったので、アンコール大ラスはもっとノリノリの曲で終わって欲しかったと思いました(個人的には)。 TOPへ
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