GT-1の簡単な使い方 基本

BOSS GT-1

BOSSのマルチエフェクターGT-1でゼロからパッチ作るためのボタン操作を解説します。
パッチとは音色を決定づけるアンプやエフェクトの一連を格納したものです。

BOSS - GT-1 | Guitar Effects Processor
GT-1: Guitar Effects Processor - 自宅練習から本番ステージまで一緒の頼りになるパートナー

GT-1ですが、

内蔵されているアンプは27種類歪み系エフェクトだけでも22種類が網羅されています。
なんとなくいじっていてはまともな音は出ません。仕組みを理解した上での音作りが必要です。

ブースター→プリアンプ→モジュレーション系など、一連を並べたものを
「パッチ」と言います。パッチを保存しボタンで瞬時に呼び出すというのが基本的な使い方です


GT-1での音作りはパッチ作りとも言えます。私は推しのギタリストの機材情報をゲットしてアンプやエフェクトをGT-1で再現することが楽しすぎて中毒になっています。
私がギターを始めた25年前はこんなことは不可能だったというのが大きな理由かもしれません。

例えば、下記の記事のような遊びができます。

また、パッチには自由に名前が付けられるのですが、
例えば、自分のストラトの一番おいしい音を狙って作ったパッチ
楽曲の特定部分を再現するために作ったパッチでは、ネーミングがおのずと違うはずです。

そんな楽しみ方を共有したいと思います。

この記事ではゼロからパッチを作ることを念頭に解説します。
まずは15のボタン 3つのノブの役割をざっと覚えることが大切です。

各種ボタンの役割

ゼロから音作りをするための各種ボタンの大まかな機能です

MENU

押すとアウトプット先やディスプレイの明るさ、工場出荷時のパラメーターに戻すなど、システム全体に関わる設定する項目が現れます。音作りする時は、アウトプット先の設定が重要になります。

システム設定をするMENU

ENTER

主に選んだ各種の項目に対して下の階層に進むボタンです。どれくらい下の階層があるかは選んだ項目によります。アンプやエフェクトを選んだらこのボタンを押して各種パラメーターを設定していくことになります。

EXIT

選んだ各種の項目に対してひとつ前の階層に戻ります。

ENTERとEXIT 同時押しでWRITE

上記2つを同時に押すとWRITE UTILIYが現れ、パッチへの保存、初期化などができるようになります。
音作りの実質的なスタートは1番右のイニシャライズからになります。

同時押しでWRITEの機能

MEMORY EDIT

エフェクトやプリアンプの接続順をエディットする画面を呼び出します。
その画面をエフェクトチェイン画面と言います。

エフェクトチェイン画面


詳細は別な記事に譲りますが、CTL1やペダルへのアサインもこのエフェクトチェイン画面で
行います。

各エフェクトボタン(FX1/COMP〜REVERB)

左上の赤ランプの点灯消灯で各エフェクトのオンオフを切り替え、長押しすることでそのエフェクトのパラメーターをエディットする画面を表示できます。

PREAMPとREVERBを使用した状態

SELECT

PCのフォルダ表示のような階層表示からパッチを呼び出せます。

EDIT

あらかじめ設定されたTONE VIBES ECHOの3つのパラメーターを組み合わせて音作りができる画面。
エフェクトの名前を見て機能をイメージできない人のため用と思われます。

▲▼ CTL1

▲▼を押して昇順降順でパッチを選択します。自宅以外だと足で踏むことになるかと思います。
CTL1は、1つのパッチ内で例えばディレイのオンオフとして機能するボタンを割り付けたりできます。
アサインと言います。工場出荷時は各パッチによってそれぞれ別な機能がアサインされているようです。

アサインのやり方については下記に詳しく書いています。

1〜3のノブ

左から1番ノブ 2番ノブ 3番ノブと呼びます。ディスプレイに表示される各種パラメーターを調整します。

1番ノブでTYPE 2番でHIGH 3番でLEVELの値が動く

他の役割もありますが、上記がとりあえず音作りを始めるために覚えておくべきボタンの機能です。

パッチ初期化&音作りの始め方

MENUからOUTPUT 「LINE/PHONES」選ぶ

まずは「MENU」ボタンを押して1番ノブでOUTPUTを選択→ENTERして
「LINE/PHONES」を選びます。保存の必要はないのでEXITします。

GT-1内で音をほぼ完成させることを考えると「LINE/PHONES」一択です。
他のアンプへの出力を選ぶとスピーカーキャビネットのセレクトができません。

ユーザーパッチを初期化する

EXITとENTERを同時に押します 1番ノブ で「INITIALIZE」を選んでENTER

初期化対象にユーザーパッチの一番最初にあるU01を選んでみます。工場出荷時、ここには「Hi GAIN STUCK」のパッチがはいっています。いずれにせよプリセットにあるものがユーザーエリアにコピーされているだけなのでどれを初期化しても問題ありません。ENTERを押すと下記の画面になります。初期化が完了です。

初期化された状態では

エフェクターは全てすべてオフ

PREAMPのみオン(タイプはNATRL CLN)

となります。

初期化するとPREAMPのみオンに

エフェクターやアンプをオンオフする

プリアンプ以外はオフになっていますが、

初期化直後の各種ボタンの内部は

FX1 👉COMPRESSER(TYPE=BOSS)

OD/DS 👉OD1

PREAMP 👉NATURAL CLEAN

FX2/MOD 👉CHORUS

DELAY 👉STANDARD(400ms)

REVERB 👉PLATE

になっています。

つまり、初期状態からFX1を点灯するとコンプレッサーがかかり、ディレイを点灯すると400msのディレイがかかります。よくも悪くも必ずここから音作りを始めることになるので、頭に入れておくと都合が良いと思います。

初期化直後のDELAY

続いて、

例えばPREAMPを長押しすると、アンプのタイプなどを選択する画面になります。さらに
ENTERボタンを押すと細かいパラメーターをいじる画面が登場します。

初期化直後のPREAMPの内部

FX1〜REVERBまでひとつづつ長押しして、パラメーターをいじり、音を作っていきます。
組み合わは無限と言って良いかと思います。

決めたらEXITで戻り、また別な項目へのENTERを繰り返します。

実物のアンプやエフェクターの動作や特性などの理解も必要となり、奥深い世界が広がっています。

エフェクトチェイン画面で接続順を決める

使用するアンプとエフェクト、それぞれのパラメーターが決まったら接続順を考えます。
さしづめ、実物なら配線作業です。

エフェクトチェイン画面

上から順に

  • MEMORYEDITボタンを押し、エフェクトチェイン画面を呼び出す。
  • 1番ノブで移動させたいエフェクトやアンプを選ぶ
  • 上記でで選んだエフェクトやアンプを2番ノブで左右動かす
  • 3番ノブはFXやDELAYのタイプ変更

基本操作は1番ノブで対象を選び、2番ノブで左右に移動 です

上記作業を繰り返して並び順を決めます。入力直後にディレイをかけるなどのようなことが簡単にできます。歪み系から始めて最後に空間系のエフェクトをかけるという定番のセオリーもありますが、それを全く無視した実験的なことも簡単にできます

名前をつけて保存する

間違いなく、ここでどんな名前を付けるかがそのパッチの使い勝手に大きく影響します。
意味不明な名前を適当につけると、どんな音なのかがわからず、そのパッチの付加価値が著しく低下します。

アンプやエフェクトなどパッチが確定したら、命名方法は上から順に

  • EXITとENTERを同時に押す
  • 1番ノブでWRITEを選択しENTER
  • 1番ノブで保存先のパッチを選択 ※必ず上書きしていいパッチを選ぶ
  • ENTERを押し1番ノブで文字、2番ノブで入力位置、
    3番ノブで大文字小文字などの指定をする
  • ENTERを押してジャンルを指定、さらにENTERして確定

最後に押すENTERはEXITで戻れず、「プレイ画面」というパッチネームの表示画面になります。つまりプレー中の画面になります。名前やジャンルなど修正したければもう一度ENTERとEXITを同時押しして上書きする必要があります。

パッチネームのヒント

ちなみに自分の推しギタリストの音を再現することに中毒になっている私はギタリストの名前や曲名がわかるように命名しています。

最初にも書きましたが、このネーミングもマルチエフェクターならではの楽しみがあります。

例えば、

ハムバッカーを使ったときに最適なドライブサウンドが出るパッチを作ったなら
「HUM DRIVE」とか、もっとこだわって「REAR HUM DRIVE」とかになるかと思います。

もうひとつ同じような例を挙げると、シングルコイルのコーラスサウンドならネームは
「SINGLE CHORUS」
とかでしょうか。

これも、ネーミング方法の一つだと思います。

一方、例えば、

U2の「約束の地」のディレイサウンドをコピーしたパッチならパッチネームは
「Where The Streets INTRO」となることでしょう。

つまり、ギターにとって最適な音が出るパッチなのか?
特定の曲を再現するパッチなのかをきちんと区別してネーミングするのがお勧めです。

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