1959年製 レスポールスタンダードの音

THE ALFEE

ビンテージギターの最高峰と言われる1959年製のGIBSON 1959 Les Paul Standerd ですが、TakamiyことTHE ALFEEの高見沢はレコーディングだけでなくステージでも使っていて、私たちはその音を存分に楽しむことができます。運が良ければライブ会場で生の音を体感できます。

出典 1988秋ツアーパンフレット エイトデイズ

この記事では、THE ALFEEの楽曲を聴くというよりは、Takamiyの弾く1959年製レスポールの音を楽しむという目線でDVDやCDを紹介してみます。
こうした聴き方を実践することでTakamiyの考えていることがよくわかり、ALFEEサウンドがより深く理解できると思っています。

GIBSON 1959 Les Paul Standerdの音色を文字に表すなら、枯れきったボディーやネックが弦の振動を思いっきり吸収しているのが手に取るようにわかる感じでしょうか。構造上、ネックやボディーが吸収した振動はアンプに届くことはありません。

所有するTakamiy本人は「PAF (ピックアップ)の音」と言っていますが、
ピックアップが弦の振動だけを拾うというエレキギターの特徴を踏まえると納得です。

参考までにTakamiyのアンプを扱った記事です

映像

2015 One Night Circle DVDパンフレット公式版

Takamiyの1959 Les Paul Standardが堪能できるナンバーワンはズバリ
Best Hit Alfee 2015 One Night Circle DVDパンフレット公式版です。

流石にもう売っていませんが、YouTubeで視聴できます。

M3 「この愛を捧げて」の後奏ソロでこのギターに持ち替え、ボリューム奏法のソロ、続くM4「天河の舟」ではイントロ、バッキング、間奏、後奏までクリーンから歪み、リアとフロントのピックアップを切り替えながらたっぷりと聴かせてくれます。

「天河の舟」の後奏でTakamiyはピックアップを頻繁に切り替えながら演奏しています。
その理由について下記の記事に書いていますので是非ご覧ください。これを読んでDVDなど視聴するとまた違った捉え方ができると思います。

「この愛を捧げて〜天河の舟」

本題に戻って「天河の舟」です。

DVDで視聴している方は、3曲目のケツ、上記ネット動画だと23分すぎです。
TIMEはDVDも動画もほぼ同じです。

音はピアノとストリングスだけになり、照明は暗転します。
8小節&拍手のあと暗黒からカットでギターだけのサイズの画になるのですが、このギターこそが1959 Les Paul Standardです。

完コピするつもりで細かく聴いてみます。

「この愛を捧げて」
TIME 23:02〜
・ボリューム奏法のソロ(フロントピックアップ)
・音色はクリーン寄りのクランチ
・ ピアノとこのギターだけの演奏

「天河の舟」

TIME 23:30〜
・ハーモナイザーもしくはオクターバーでオクターブ下を足したメインテーマ。
 リアピックアップ。
・音色はクランチでサステインギリギリまで使用(枯れ具合がよくわかる)

アタックが強いようなフレーズの印象ですが、実際はかなり優しく弾いていることがわかります。

TIME 23:50~
・Aメロ歌中でピンポイントのバッキング 音色はドライブサウンド

TIME 23:58~
・Aメロ2回目〜Bメロ歌中でアルペジオとアップストローク。
・音色は独特なクリーンでピックアップはリア
短い時間で目まぐるしくアンプが切り替わります。
クリーンはCAEの3+SEだと思われます。
ちなみにコードはF#mに1弦、2弦の開放を足した音、Bのメジャーコードに1弦開放の音を足したもので、不思議な響きです。

Takamiyのクリーントーンを生み出すCAEの3+SEについては下記の記事をどうぞ。

TIME 25:45~
・サビのバッキングはドライブサンドのパワーコード。王道です。
ALFEEの王道サウンド製造マシーンであるESP Flying Angel Fantasiaなどと比べると出力が弱いですが、味わいあるドライブサウンドです。

TIME 26:04~
・軽いクランチ気味の歪みでソロ。ハーモナイザーorオクターバーで
 オクターブ下が足されてるのとワウペダルが軽くかかった感じの作りこんだ音色
 シンセもハモで参戦。

TIME 27:40~
・歪みは間奏ソロと同じ。ハーモナイザーとワウの掛かっていないドライな音色

TIME 28:15~
・5フレットあたりの低音側にポジションチェンジすると同時にピックアップをリアに
(Takamiyはこのパターンが多く、ピックアップ切り替えの動作が機敏でカッコいい)


一連でどんな音が登場したかをまとめると

クリーントーン寄りのクランチでボリューム奏法(フロント)

■オクターブ下を足したクランチ(リア)

ドライブトーンでパワーコード(リア)

■空間系エフェクトを多用したクリーントーン(リア)

ワウとオクターブ下を足したクランチ気味のギターソロ(リア)

クランチ~ドライブサウンドのギターソロ(フロント リア)

GIBSON 1959 Les Paul Standerdの音を少なとも6種類は堪能できたことになり、
フロント、リアそれぞれのクリーン、クランチ、ドライブサウンドが網羅されています。
つまり2つのピックアップの音をそれぞれ3つのアンプで鳴らした音が提供されているのです。

後奏ギターソロの一番最後のロングトーンがあまりロングになっていないのが枯れたビンテージギター特有のものだと思います。ESPのギターなら確実にもっと伸びます。

音源

確実にGIBSON 1959 Les Paul Standerdを使ったと公言されているものをあげておきます。

■天地創造「Life Goes On」 ギターソロ
■天地創造「おくりもの」 ギターソロ
■Alfee Get Requests 「DNA Odyssey」バッキング ソロ

他にもありそうですので見つけ次第更新します。



TOP

コメント

タイトルとURLをコピーしました